飯嶋勝被告
茨城県土浦市の自宅で平成16年、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われた無職、飯嶋勝被告(33)の控訴審判決公判が16日、東京高裁で開かれた。植村立郎裁判長は、犯行当時の責任能力がなく無罪(求刑・死刑)とした1審水戸地裁土浦支部判決を破棄、「犯行当時は心神耗弱で、善悪を判断して行動する能力が完全に失われていたわけではない」として無期懲役を言い渡した。
(2009.9.16 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090916/trl0909161514002-n1.htm
約9年間自宅に引きこもった末、両親と姉を殺害したとして、殺人罪に問われた土浦市中高津1、無職、飯嶋勝被告(31)の判決が27日、水戸地裁土浦支部(伊藤茂夫裁判長)で言い渡される。
検察側は飯嶋被告の責任能力を認めた捜査段階の精神鑑定などを基に死刑を求刑。
一方、弁護側は責任能力に問題があったとした公判段階での鑑定を根拠に、事件当時は統合失調症だったとして無罪を主張した。
事実関係には争いがなく、飯嶋被告の責任能力の有無が争点になっている。
起訴状によると、飯嶋被告は04年11月24日、同市の自宅で、父一美さん(当時57歳)、母澄子さん(同54歳)、姉の石津幸江さん(同31歳)を包丁や金づちで殺害した。
飯嶋被告は高校卒業後、専門学校を4カ月で中退し、アルバイトなどをしたが長続きせず、19歳ごろから自宅に引きこもっていたという。
捜査段階で検察側の依頼で鑑定をした筑波大大学院助教授(当時、現准教授)の佐藤親次医師は、飯嶋被告について「回避性人格障害か受動攻撃性人格障害、またはその傾向にある」と診断。
「犯行当時は精神障害はなかった。物事を見極める能力を障害されていたが、その程度はわずか」とした。
一方、公判段階で弁護側が求め、裁判所が選任した慶応大専任講師(当時、現准教授)の村松太郎医師は「犯行当時28歳だった被告は24歳ごろに統合失調症を発症し、徐々に悪化。犯行には妄想が大きく関与している。犯行当時、判断力は著しく損なわれていた」と判断した。
(2008年6月26日 毎日新聞)
茨城県土浦市の自宅で平成16年、両親と姉を殺害したとして殺人罪に問われ、死刑を求刑された男性被告(31)の判決公判が27日、水戸地裁土浦支部で開かれ、伊藤茂夫裁判長は「被告は犯行時、心神喪失状態だった」として、無罪を言い渡した。
刑事責任能力の有無が争点。
弁護側は「被告は専門学校を中退後、自宅に引きこもりがちになり、統合失調症を発症。犯行当時は心神喪失状態にあった」として無罪を主張。
検察側は捜査段階の精神鑑定などを踏まえ「事前に凶器を準備するなど完全な責任能力はあった」としていた。
公判中に実施された精神鑑定で鑑定医は「犯行時、心神耗弱だった。心神喪失の可能性もある」と指摘していた。
論告によると、被告は日ごろから、父親=当時(57)=らに就職するよう口うるさく言われていたことから殺害を決意。
平成16年11月24日、母親=同(54)=と帰省中の姉=同(31)=を包丁で刺すなどして殺害後、帰宅した父親も殺害した。
(2008.6.27 産経ニュース)
両親と姉を殺害したとして、殺人罪に問われた茨城県土浦市の無職の男性被告(31)に無罪を言い渡した水戸地裁土浦支部判決(6月27日)を不服として、水戸地検は1日、東京高裁に控訴した。地検は責任能力があるとして死刑を求刑していた。
(2008年7月1日)
土浦市、もう一つの惨殺事件
「土浦28歳ひきこもり・両親姉惨殺」
2004年11月、茨城県土浦市で一家3人惨殺事件が起きた。
自宅の玄関には、金づちで頭を叩き割られた飯嶋一美さん(当時57)が転がり、8畳の和室には包丁で100カ所近くの皮膚を裂かれた長女の幸江さん(同31)、トイレ前には妻の澄子さん(同54)の刺殺体があった。
壁や床におびただしい血がへばりつき、一美さんと幸江さんの顔面は捜査員が目を背けたほど無残だった。
殺したのは、この家の長男の勝(31=当時28)だ。
95年に高校を卒業し、県内のコンピューター専門学校に入学したが、半年で退学。
以来、9年間にわたって、6畳間の自室に引きこもっていた。
部屋には、パソコンやゲーム機すらない。
食って寝て排出するだけの9年間だった。
勝は、25歳のときに一度だけ両親からの独立を試みている。
だが、半年で自宅に戻ってきた。
「なぜ就職しなかったのか?」と聞かれた勝は、抑揚のない声で「父が就職のための書類を取ってくれないから」と答えている。
飯嶋家は、代々この土地の地主で、祖父は市議会議長まで務めた人物。
父の一美さんも市役所の幹部で、殺害された年の4月に市立博物館の副館長に就任していた。
息子の将来を悲観した澄子さんは、殺害される直前に保健所に相談した。だが、これを知った夫は、澄子さんに激怒した。地元の名士にとって、大事なのは世間体だった。
今月7日、勝の論告求刑が水戸地裁土浦支部で行われ、検察側は「一片の人間性もない」と死刑を求刑している。
裁判長に「最後に何か言っておきたいことはありますか」と促された勝は、ひと言も発しなかった。
(2008年3月29日 日刊ゲンダイ)

ま、刑法39条廃止を唱える我々とすれば当然のことですが、
東京高裁を評価しましょう。
精神鑑定の胡散臭さはよくわかっているのでしょうねw
それでも、検察の死刑求刑から心神耗弱を認めて無期懲役とするところがなんとも。
当然、上告するんだろうな。
ゾンビさん
こんばんは。
金川真大の土浦通り魔事件とともに「もうひとつの土浦市の惨殺事件」として
以前に取り上げた犯罪心理について関心高い事件でした。
一審水戸地裁で無罪判決になったときは、心神喪失による無罪判決が続いたこともあり、あのときの司法への失望と憤怒をいまでも覚えています。
検察は死刑を求刑していましたが、一審無罪判決を破棄し、
心神耗弱による無期懲役としたところが、高裁の苦心が見えますね(笑)
無罪を主張してきた被告・弁護側ですから、
おそらく上告するのでしょう・・・・。
なんで死刑じゃないんだよ。
御ビョーキは関係無いじゃん。
こういう御ビョーキはかように判断するやつによって180度違うんだ。
人によって違う、てことはビョーキでもなんでもないってことじゃん。
ほんとの御ビョーキなら誰が判断しようと似たような答えになるんじゃねえの?
裁判所も胡散臭い精神鑑定など信じてはいない。
判決理由を正当化するための都合のいい便利なもの(笑)
この事件も残忍で凄惨ですが、理不尽な通り魔殺人や強盗殺人とは違い、家庭内殺人。
高裁も心神喪失の無罪は認められないが、
死刑は回避したいという苦心の結果でしょう。
国選弁護人が頑張っちゃった事件?
コメントありがとうございます。
この事件の公判では、事実関係に争いはなく、
争点は責任能力ということで、一審では無罪判決。
二審・東京高裁では、無期懲役判決になっています。
結局、被告人の意志には関係なく、胡散臭い精神鑑定を裁判所がどう判断するかということでしょう。
ちなみに、我々は刑法39条は廃止せよという主張です。
1審判決では、茨城に星野学ありだったもの。
今ではホームページ開いてきれいごと書いているよ。
確かに金にはならない刑事事件の国選弁護人、
しかし、社会が注目する事件ですと名を売る場になる。
死刑や無期懲役を求刑された公判で、無罪を勝ち取ったとすれば知名度もあがるでしょうね。
所詮、裁判は「法廷ゲーム」・・・・。
これは無罪にしないと報われないレベル。